- おしらせ
今回は、【腸腰筋】についてご紹介します。
最近、歩くとすぐに疲れたり、つまずきやすくなったと感じる方はいませんか?
特に足が重くなったと感じる方は腸腰筋の柔軟性が乏しくなっている可能性があります。
【腸腰筋】は姿勢や歩行との関連性が多くの論文で立証されており、ご高齢者の転倒予防にも効果的であることが分かってきました。
そこで今回は、【腸腰筋】についてご紹介していきます。
Contents
腸腰筋(ちょうようきん)とは、大腰筋(だいようきん)と小腰筋(しょうようきん)、腸骨筋(ちょうこつきん)の3つから構成される筋肉の総称で、腰から太ももの付け根にかけ左右対称に付着しています。
一般的には、歩く時に働く筋肉とされていますが、仰向けの姿勢から起き上がる時にも腸腰筋が働くといわれています。
またデスクワークやドライバーの方では長時間椅子に座った姿勢が続くため、腸腰筋が縮んでしまい姿勢が悪くなることで腰痛を引き起こしたり、歩幅が減少して足が重く感じることがあります。
腸腰筋の中でも「大腰筋」は、脊柱(背骨)を安定させる働きがあります。
つまり、大腰筋が緩むことによって姿勢が崩れてしまうことがあります。そのため、ご高齢者の介護予防では極めて重要な筋肉と考えられています。
《大腰筋》
主な役割:股関節を安定させる、歩く際に脚を挙げる働きをします。
《小腰筋》
主な役割:小腰筋は大腰筋の中に埋もれており、大腰筋の補助的な働きをします。小腰筋は、大腰筋からの分束で約半数以下の人にしか存在しない筋肉です。
《腸骨筋》
主な役割:大腰筋と異なり、背骨に付着していない為、純粋に足を挙げる働きをします。
歩く際は、太ももをやや外側に捻る働きをするため、足を振り出す時に働きます。腸腰筋の中でも最も深層部に付着する筋肉です。
腸腰筋が硬くなったり、縮こまった状態にしていると腰の骨が引っ張られ腰に負担がかかります。さらには、歩幅が減少して足が重く感じることがあります。これらを予防するためには腸腰筋をストレッチして筋肉を緩めることが重要です。
腸腰筋のストレッチ効果
①姿勢が楽になる
腸腰筋は、骨盤と太ももを繋ぐ筋肉で体幹の安定性に寄与しています。腸腰筋の柔軟性を保ち軸が安定することで、運動の際に身体のブレが減るため足が踏ん張りやすくなります。
②腰痛の予防
腸腰筋(特に大腰筋)が硬くなると腰の骨を引っ張るため腰痛を引き起こす可能性があります。
特に椅子に長時間座るデスクワーク、長距離ドライバー、ご高齢者に方は、腸腰筋をストレッチすることで腰痛を予防する効果が期待できます。
さらに腸腰筋をストレッチすることで背中の張りや肩こりにも効果が期待できます。
③足取りが軽くなる
腸腰筋は、床から反発する力を使うことで前方に進む(推進力)に寄与しています。腸腰筋をストレッチして柔軟性を保つことで、歩幅が広くなり足取りが軽くなります。
④つまずきの防止
腸腰筋の柔軟性が乏しい場合、足を振り出す時に腸腰筋が過剰に働きます。腸腰筋をストレッチし、柔軟性を保つことで効率良く足を振り出すことができるので、つまずきを防止する効果が期待できます。
これらの効果を得るためには、ご自分の筋力や生活スタイルに合わせたストレッチを行うことが重要です。