今回は、【腰方形筋】についてご紹介します。
体幹を支える上で重要な筋肉の一つに【腰方形筋】があります。
大まかな役割は、上体の側屈(横に倒す)、前屈(おじぎ)などで、日常生活においては足の位置を固定したまま、かがんで狭い所に手を伸ばして掃除する時などに強い負荷がかかる筋肉です。
この筋肉に異常が出る事での、腰痛も割合として多いです。
そんな【腰方形筋】についてご紹介していきます。
腰方形筋(ようほうけいきん)は、脊柱の安定性に重要な役割があり、姿勢保持に大きく影響する筋肉の1つです。
腰方形筋は左右の対象に付着する筋肉のため、どちらかの筋肉が硬くなったり、筋肉の弱くなると、骨盤の左右の高さの差が生じてしまい骨盤の傾きを引き起こし、腰痛などの原因になることがあります。
また、腰方形筋の筋力低下や萎縮が起こると、骨・関節・椎間板への影響をきたすことも報告されています。
腰方形筋の働きは、主に体幹の側屈です。体幹の側屈は、脊椎の伸展と回旋を含みます。
従って、両方の腰方形筋が作用した場合は腰椎を伸展方向に働きます。
【腰方形筋の主な働き】
第12肋骨を下制
腰椎を側屈 (体幹を横に曲げる動作)
腰椎を伸展 (体幹を後に倒す動作)
さらに腰方形筋は下部肋骨を下制させるなど、呼吸補助筋としても働いています。
日常生活では、床に置いてある荷物を持ち上げたり、スポーツにおいては、ゴルフや野球でのスイングなどの身体を回旋する際に活躍します。
【腰方形筋の主な作用】
呼吸補助筋
日常生活:床に置いてある荷物を持ち上げ
スポーツ:ゴルフや野球のスイング動作
腰方形筋は機能・解剖学上、下部肋骨と骨盤を繋ぐ筋肉のため、腰部へのストレスが高くなりやすい部位です。
腰方形筋の痛みは、日頃から同じ方向に脚を組む癖がある方やゴルフ・野球などの同一方向へのスイングをされている方に起こりやすくなります。
日常的に同じ方向へ脚を組んでしまうと、腰方形筋の筋肉が短縮を起こしてしまい、筋スパズムを引き起こす可能性があります。
また、腰方形筋の柔軟性が保てないままゴルフなどのスイングを行うことで、筋繊維が損傷して痛みを発生させる原因になります。
歩行時の【腰方形筋】の働きをご紹介します。
歩行時に【中殿筋】は骨盤の左右への傾きを調節し、【腰方形筋】は体幹の前屈を制御して、前後左右への重心移動のコントロールを行っています。
腰方形筋と【中殿筋】は密接な関係があるため、【中殿筋】の機能不全があれば反対側の【腰方形筋】に過剰な負担がかかる可能性があります。
このようなことから【腰方形筋】を鍛える場合は、【中殿筋】との協調性やバランスをチェックして行うことが良いでしょう。
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