40代~50代は働き盛りで肉体的にも精神的にも無理しがちです。一番ストレスを抱える年代といってよいでしょう。
近年はスマホを見たり、パソコンを使用したり、姿勢の悪い人が多く姿勢が悪くなると肩こりや腰痛にもなります。また、ゴルフなどの腰を捻るスポーツなどすると腰痛になることが多いです。
今回は40代~50代の腰痛の原因と、腰痛に関係する病気、腰痛にならないためにどうしたら良いかまご紹介します。
腰痛の原因は、人間が二足走行に急激に進化したためです。
腰痛は人間特有の症状といってよいでしょう。体重の3分の2をしめる上半身を腰で支えなければなりません。
腰はとても可動域が大きく、体重を支えると同時に神経根と脊髄神経を守る重要な役目を果たしています。
背骨は、ブロック形の椎骨の骨が27~28個につながった緩やかなS字型のカーブになっています。
頭を支える頸椎(けいつい)から胸椎(きょうつい)その下に5個の腰椎(ようつい)仙骨・尾骨とつながっています。
椎間板が緩衝材(クッション)のように椎骨と椎骨の間にあり、この椎間板と腰を支える筋肉で姿勢が保たれています。腰痛は、年齢とともに体の機能の老化や使い過ぎで起こります。
年齢を問わず、腰痛に悩まされる人は少なくありません。
腰痛を大きく分けると、突然激しい痛みが走る「急性腰痛」と、3カ月以上痛みが続く「慢性腰痛」があり、両方とも、原因が特定できなかったり、複数の要因が絡み合っていることが多くあります。
腰痛の人の85%が原因の特定できない「非特異的腰痛」です。
非特異的腰痛のうち、約3分の1の人が、心理・社会的原因、つまり「精神的なストレス、不安、うつ」が加わった「非器質性疼痛(とうつう)」と考えられます。
たとえば、急性腰痛の1つである「ぎっくり腰」は、腰椎を支える椎間関節が少しずれてしまっている状態を指しますが、その原因には「心理的要因」が関与している場合もあります。
痛みには、体の一部が損傷し、炎症によって痛みを感じる侵害受容性疼痛」、神経の働きが悪くなって起こる「神経障害性疼痛」、心理的要因による「非器質性疼痛」があり、腰痛はこれのどれか1つではなく、絡み合って起こることが多いのです。
慢性腰痛の1つ「椎間板ヘルニア」の人でも「非器質性疼痛」が主な原因の場合もあり、椎間板ヘルニア自体が腰痛の原因ではない場合も少なくありません。
腰痛の原因を分けるとしたら次のようになります。
1. 腰椎機能による障害
2. 脳機能による障害
3. 筋肉による障害
4. 骨の病気による障害
5. そのほかの疾患による障害
などに分けることができます。骨や筋肉、腰椎の異常により腰痛が起こると考えがちですが、腰痛と関係ない「がん」などのような病気や心因性などによる腰痛もあります。
腰痛の病気で一番画像検査により発見される病気に腰椎や椎間板の異常の疾患があります。
◯腰椎に関係した腰痛の病気
椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアは若い方でも起こりますが40代の人にも見られます。クッション的役目をしている腰痛と腰痛の間にある軟骨の組織が椎間板です。
この、椎間板のゼリー状の軟骨が飛びだし神経を圧迫して起こります。
腰痛と同時に脚のしびれ・痛み・お尻の太ももにかけて痛みがでて歩行に違和感。特徴として前に上体を倒したときに痛みやしびれがひどくなります。
腰椎椎間関節症
上下の腰椎をつないでいる腰椎の後にある関節で、椎間関節を痛めたときに起こる病気です。日常生活の中で椎間関節に負担をかけたり、軟骨がすり減ったりして炎症を起こして腰痛になります。
腰椎が後ろに反った姿勢が続いても起こります。椎間関節を急に捻って炎症を起こすとギックリ腰になります。
腰椎の一番後にある関節なので、体を後ろに反らせると神経が圧迫され痛みが強くなる特徴があります。太ももの外側の痛みや腰の痛み・脚のしびれなどの症状がでます。
圧迫するので痛みが強くなる特徴があり、腰の痛みや脚のしびれ、太ももの外側の痛みなどが起こります。
腰部脊柱管狭窄症
40代後半から発症しやすい疾患で、背骨の脊髄神経が通っている脊柱管が狭くなることで神経が圧迫されて起こります。
症状は歩くと症状が強くなり少し休むと回復し、また、歩き出すと症状がでて歩行がスムーズにいきません。
腰痛のほかに前に上体を倒すと楽で、後ろに上体を反らすと痛みやしびれが増す特徴があり、お尻から脚にかけて痛みやしびれを起こします。背骨の変形の椎間板の盛り上がりが原因のことが多いです。
変形性背椎症
背骨は27~28個の椎骨からでき胸椎が12個並んでいる下の5個までが腰椎です。腰椎と腰椎の間にゼリー状になった軟骨の緩衝材の役割をしている椎間板があります。
変形性脊椎症は椎間板や椎骨が変形したものです。椎間板が変性すると骨棘(こつきょく)という骨が増えて神経を刺激します。症状がでないことも多く下肢のしびれや痛みの症状が出ることもあります。
背椎分離症・すべり症
椎骨は前を椎体、後ろを椎弓でできていて、椎体と椎弓の間に脊柱管あり脊髄がその中を通っています。腰の曲げ伸ばし捻りなどの動作を繰り返すことで起こります。
腰椎の4・5番目でよく起こる疾患で、腰椎の成分の椎弓(ついきゅう)の一部が切れたのが脊椎分離症。成長過程のスポーツをする子に多いです。
子供のころスポーツをしていた40代~50代の人は、分離症からすべり症に移行する方もおられます。すべり症は分離症の状態が不安定になって起こりますが、スポーツをしていなくても40代~50代の人は椎間板の変形によって起こります。
自覚症状がない方もおられますが、神経を刺激すると下肢にしびれや痛みの症状を訴える人もいて、脊柱管狭窄症になりやすいです。
終板の障害
椎間板の上下に椎間板を挟むように終板があり、椎間板の変形や分離などにより終板障害となる疾患です。終板には神経や血管が多く通っていて、軟骨終板が損傷すると椎間板に血液が流れなくなります。
ゴルフなどのスポーツや腰を捻る作業をしている人に多く起こる終板障害です。急に終板を痛めてしまうと激しい腰痛が起こり、症状が重くなると体を動かすことさえできなくなります。
そのほかに終板障害が起こると椎間板の疾患が多くなります。
仙腸関節による腰痛
仙骨関節は丁度骨盤の真ん中にある骨の仙骨と、骨盤の両側の骨の腸骨の間の関節です。衝撃を受けた時にでも吸収する仕事をしています。
こちらも炎症や軟骨がすり減ると痛みが生じ腰痛の原因となります。仙腸関節は腰の下の方にあるので、長い時間椅子に座っていることが難しくなります。
◯筋肉に関係した病気
筋筋膜性腰痛(筋膜性疼痛症候群)
さまざまな臓器や筋肉を包んでいる膜を筋膜(きんまく)といいます。この膜は激しい運動や急激に重たいものを持ったり、無理な姿勢を繰り返したりしていると筋肉に負担がかかることで起こります。
通常は数日で回復しますが、負担が長く続いたり、寒さで血行が悪くなったりすると回復せず、強いしびれや痛みを起こし悪化します。全身で起こりますが腰で起こると腰痛になります。
◯その他の病気
がん
がんには腰痛を引き起こす大腸がん・すい臓がん・がんの骨転移・骨のがんがありますが、これらは画像で見つけることができます。ですから、がんの腰痛の場合、がんを見逃さないことが大切です。
これらの腰痛は安静にしていても痛む特徴があります。腰痛を引き起こすがんには、すい臓がん・大腸がん・骨のがん・がんの骨転移などです。
化膿性脊椎炎
骨に細菌が侵入し脊椎を化膿させます。進行すると細菌が血液の中に入り込んで、敗血症を発症し生命が危険な状態になることがあり、安静していても痛みます
画像に映らない腰痛の中に、心因性腰痛ではない筋肉による腰痛もあります。
筋肉は使わなければ衰えてきます。筋トレをやることで腰痛が軽減されることもありますが、筋トレをやることでひどくなることもありますので、専門家の指導のもと行ってください。
以下の3つの筋肉を鍛えることで、腰痛を軽減できることがあります。
1、 腹筋を鍛える
腸腰筋(ちょうようきん)は腹筋の代表格で、上体を前に倒した姿勢やデスクワーク中心の姿勢をしていると前傾姿勢になり、骨盤のゆがみや反り起こす原因となります。
2.腰方形筋(ようほうけいきん)を鍛える
腰椎を両方から支えている、左右対称にある筋です。この筋がバランスを崩すと、腰を捻ったり、片方の腰だけ痛んだりして姿勢が悪くなり腰痛の原因になります。この筋は姿勢を安定させるのに必要な筋肉です。
3.脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)を鍛える
一般的にいう背筋です。この筋が弱くなると前かがみのS字型姿勢になるので、腰に負担がかかりやすく腰痛の原因になります。
以上の3つの筋は特に背骨をまっすぐに支える筋です。
40代~50代にかけての腰痛の原因と、病気についてまとめてみました。
腰痛はだれでもなる症状ですが、その中でも自分で気を付けて改善させるものもあります。
【てあつい】グループでの腰痛の治療は、筋肉の硬さや痛みを【手技療法】や【鍼灸(しんきゅう)治療】、【ハイボルト療法】で改善します。
また、猫背や骨盤のゆがみを【骨格矯正】で根本的に姿勢から改善します。また、不良姿勢で低下している深層筋【インナーマッスル】を強化するトレーニングなど
患者様の症状に合わせて様々な角度からご提案させていただきます!
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