今回の記事テーマは【認知症リスク診断】です。日本は2010年に超高齢社会へと突入し今後も高齢者率は高くなると予測されています。そんな中、認知症に対しての不安を抱える方がたくさんいらっしゃいます。
今回ご紹介する認知症テストは、認知機能の低下を早期発見するのに効果的な仕組みです。
今回の記事を読んで手軽に認知症の疑いの有無をチェックし、ご自身の現状把握、ご家族の方で気になる方の状況把握に活かしていただければと思います。
ぜひ最後までご覧ください!
厚生労働省の調査データによると、65歳以上で認知症を発症している人は約462万人にのぼり、軽度認知症症状の方を含めると、65歳以上の4人に1人が認知症あるいはその予備軍であることが明らかになりました。(2015年発表)
今後も、患者数は加速度的に増加すると試算されており、認知症予防は、国をあげて取り組まなければならない大きな課題の一つとなっています。
今回の記事では、日本において代表的な認知期のテストを2つご紹介させていただきます。
・MMSE…MMSEとは、Mini Mental State Examination(ミニメンタルステート検査)の略で、認知症の疑いのある人をスクリーニングするための知能検査です。
・長谷川式簡易知能評価スケール…全部で9つの問いに答えてもらうことで認知機能を評価します。
日本で広く使われている認知症テストは、MMSEと長谷川式簡易知能評価スケールだと言われています。2つのテスト間での相関性も高く、どちらも受けるとより正確な認知機能の評価ができます。
※テストを受けるにあたっての注意事項
①テストの点数が悪いからといって必ず認知症とは限らない
②認知機能の低下が明らかな場合には、専門医の判断を仰ぎましょう
MMSEでは、認知症になると低下するされる記憶力、計算力、言語力、見当識など合計11の問いを解いてもらうことで認知機能を評価します。
MMSEは、合計11項目の質問で構成された認知症テストです。質問者と回答者の2人で行い、現在の日時や今いる場所を聞いたり、簡単な計算をしてもらったり、図形を書いてもらったりという内容が含まれます。
MMSEは、30点満点として、カットオフ値は23/24とされています。つまり、MMSEにおいては23点以下の場合、認知症の疑いがあるということです。
長谷川式簡易知能評価スケールは30点満点として、質問者と回答者の2人で行います。
カットオフ値は 20/21とされています。つまり、20点以下の場合には認知症の疑いがあるということです。
冒頭にも述べたように、認知症は、早期発見して適切な治療を施すことでその進行を遅らせられる病気です。
認知症の一歩前の段階に軽度認知障害(以下MCI)という状態があります。物忘れなど認知症に見られる症状が出ているものの、その程度は軽く周囲に影響を及ぼすほどではない状態です。
症状が軽度とはいえMCIは放置すると、その中の約1割の方は1年以内に認知症を発症すると言われています。一方で、もしMCI段階で適切な治療を施すことができれば、健常な認知機能まで回復する可能性が14〜44%もあるとされています。
認知症を深刻化させないためには、少しの認知機能の変化に気づき、適切に対応することが重要なのです。
今回の記事はいかがだったでしょうか?
毎日のルーティンのように同じことを繰り返し、一定の刺激しか受けていないと認知症の発症に繋がります。
積極的に新しいことに挑戦したり、人とコミュニケーションをとったり、様々な刺激がある生活をすることを心掛けつつ、今回ご紹介したテストをこまめに検査し、早期発見に努めていただければ幸いです。
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