今回の記事テーマは【脊柱管狭窄症】です。臨床の現場でもよく見かける病態の1つですが、実際に70歳以上では50%以上が腰部脊柱管狭窄症であるという統計もあります。悪化すると日常生活に支障が出てくるため、高齢者の生活の質に大きく影響する病気であると考えられています。そんな脊柱管狭窄についての症状や原因、対策までをまとめてみましたので、ぜひ最後までご覧ください。
背骨は、24個の骨で構成されており、その中には脊柱管と呼ばれるトンネル状の構造があります。
その中を脳から続く脊髄が通っており、この通り道がさまざまな原因によって狭くなることを脊柱管狭窄症と呼び、脊柱管の中を通る脊髄や神経が圧迫される病態です。
もっとも多い狭窄部位は腰部で、坐骨神経痛の原因の一つとしても知られています。
〈特徴的な症状〉
①歩いていると座って休みたくなる
②痛みやしびれ
③排尿・排便障害
以下で詳しく説明していきます!
腰部脊柱管狭窄症では歩き続けると症状が強くなり、休むとまた歩けるようになる“間欠性跛行(かんけつせいはこう)”が特徴的な症状として現れます。一定の距離を歩くと、ふくらはぎなどにうずくような痛みやしびれ・疲労感があって歩行が次第に困難になり、しばらく休息すると治まるものの、また歩き続けると再び痛みだすという症状です。
頚椎なら上肢、腰椎なら下肢の痺れや痛みが出ます。
症状は狭窄の場所や状況により、左右両側に出ることもあれば、片側だけの場合もあります。
また、頚部で狭窄が起こると上肢と下肢の症状の両方が出ることがあります。
進行すると、運動障害が悪化するとともに、膀胱や直腸の機能が損なわれ、頻尿や残尿感などの排尿障害や排便障害に悩まされることがあります。
脊柱管狭窄症の主要な原因の1つとして、加齢による骨や靱帯の変性があります脊柱管狭窄症のもっとも重要な原因は加齢です。
加齢によって骨が変形したり、背骨の周りの靱帯が厚くなったりすると、脊柱管が狭くなり神経を圧迫することがあります。
一方で、生まれつき脊柱管が狭かったり、成長の過程で脊柱管が狭くなるような変化が起こったりする場合もあります。
日常生活で姿勢を正しく保つことは脊柱管狭窄症の予防につながります。
一方で、すでに脊柱管狭窄症を発症している場合には、背筋を伸ばすことで症状が強くなる場合があるため、無理に姿勢を正そうとせず専門家のアドバイスを受けるのがよいでしょう。
また、転倒によって症状が急激に悪化することがあるため、転倒を予防することが重要となります。
いかがでだったでしょうか?
特徴的な症状に当てはまるところがあれば、一度、医療機関で専門家の方に相談されてみてくださいね!
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